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12月23日 夜景をたしなむ


この季節の夜景は、心をかっさらっていくほどの美しさです。
「きれいー。」
言葉にしなくちゃいけないのは分かっているんだけれど、
出てくるのは、ひたすらそればかり。
いいんです!だって綺麗なんだもの。
夜景を見る時くらい、黙っていてもいいですか。

風邪ひきそうなほど寒いのに、
目の前に広がる光の瞬きをいつまでも見ていたいことって、ありますよね。

先日、夜景評論家の丸々もとおさんと
東京近郊のオススメ夜景スポットを見に行ってきました。

限られた時間の中で訪れたのは、千葉県銚子屏風ヶ浦。



東洋のドーバー海峡と言われています。

刑部岬から銚子市名洗にかけて、
高さ40m〜50mの絶壁が屏風のように続いています。
その長さ、10km。
波で侵食されて、こんなに切り立った崖になったそう。
『屏風』なんて素敵な名前のついた和製ドーバー海峡を眺めた後、
刑部岬で日が暮れるのを待っていると…



きれい!

太陽が徐々に沈んでいくのが見られます。
ほんのわずかな時間、海岸線が燃えるような朱色に染まった後、
少しずつ青みを帯びて静けさに包まれていく…
「夜の帳(とばり)が下りる」なんて、


刑部岬の展望台から



すっかり暗くなると、静かな夜景が広がります。

大きく湾曲した入り江に帰ってくる漁船。
心臓の鼓動みたいに定期的に打ち寄せる波の音。
点在する住宅。
決して派手ではないけれど、
生活する人たちの温もりが、そこにはありました。

目の前に見えているものだけでなく、
その背景に広がるものまで感じながら夜景を見る。
そうするととたんに、目の前の光が温もりと味わいのある夜景に変わるんですよね。
帰り道、車を走らせながら丘の上にさっきの展望台を見つけ、
自分達が夜景の一部になっているのをとっても心地よく感じました。

ちなみに・・・
『ブルーライト横浜』という歌がありますが、
横浜の人に言わせると、横浜を色で表すならオレンジ色だそう。
それは、本牧埠頭のライトがオレンジ色で、その印象が強いからなのだそうですが…
なぜ本牧埠頭の照明がオレンジ色なのか、ご存知ですか?
あれはナトリウムライトと言って、
白っぽいライトが真っ黒の影を作るのに比べて、
淡くグレーの影を作るのが特徴なのだとか。
夜を徹して働く人たちにとっては、明るい影の方が働きやすい。
それに安全のため、注意喚起のためにも、オレンジ色がいいのだそうです。
丸々さんの受け売りでした。


トンネルの中もナトリウムライトです。

皆さん、よいクリスマスを!

   
 
    
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