これまでの放送

2021年9月12日

今回のTVタックルは

線状降水帯・ゲリラ雷雨・台風・地震
頻発する自然災害 ニッポンは今後どうなる?



2021年夏、世界各地で甚大な被害をもたらした記録的大雨。日本では同時に来た9号、10号のW台風は各地に被害をもたらした。7月には豪雨により静岡県熱海市では土砂災害が起こった。近年頻発するゲリラ雷雨、台風、地震などの頻発する自然災害から身を守るためにはどうしたらよいのか?専門家を交えてTVタックルで徹底討論

■ゲリラ雷雨、線上降水帯、次々と記録を更新する雨量。
 その原因は?今後日本の気候はどうなってしまうのか?


8月、日本付近に停滞した前線の影響により、日本列島の広範囲に降った、記録的な大雨。8月11日から19日までの9日間に、九州や、四国で、1000ミリを超える雨量を観測。統計開始以来、各地で次々と最大雨量を更新。深刻な被害をもたらしている大雨増加の原因を、気象予報士の森朗氏に聞いてみると「日本の近海や南海上の海面水温の上昇が大きな要因、海面水温が上がると空気中の水蒸気が増え、大雨が起こりやすくなる」という。


■世界中で起きている豪雨災害。日本各地に被害をもたらした
 台風9号、10号。7月には豪雨により熱海では土砂災害。
 突然の自然災害から身を守るためには!?


アメリカ南部・ルイジアナ州に8月29日に上陸した巨大ハリケーン「アイダ」
最大風速67メートル。勢力は5段階のうち2番目に強いカテゴリー4だった。
強風は電柱をなぎ倒し、建物の屋根を吹き飛ばした。その後、熱帯低気圧に変わり、勢力を弱めたものの、9月1日夜から2日未明にかけてアメリカ北東部に、大雨をもたらした。ニューヨーク州とニュージャージー州は非常事態を宣言。
7月、記録的大雨によりベルギーでは濁流にクルマが押し流され、多くの家屋が浸水。中国・河南省では、1時間におよそ200ミリという猛烈な雨が3日間降り続き、運行中の地下鉄車輛が水没する事態に。近年世界中で起きている大雨で大きな被害がもたらされている。



日本では8月に入り、台風10号が首都圏に接近。その影響で、千葉県勝浦市では、降り始めからの48時間で、8月の観測史上1位の265ミリの雨量を記録。大規模な冠水が発生し一時、住民が孤立する事態に。さらに台風9号から変わった温帯低気圧の影響で、北日本でも記録的な大雨が。青森県むつ市では、24時間雨量が、382ミリを記録し、川から溢れた濁流で建物が押し流された。



国交省が公表した、首都圏を縦断する荒川の堤防が決壊したときを想定したシミュレーションCGでは、上流で降水量が合計500ミリを超え、東京・北区の荒川の堤防が決壊した場合には、周辺地域には一気に濁流が押し寄せ、水は地下鉄網を通って、都心に到達。銀座や東京駅も浸水すると予想されている。さらに下流の足立区で決壊すると約4100人が死亡、孤立者数は約39万人に及ぶ可能性があるという。



8月、日本を襲った大雨は、各地で多くの土砂災害をもたらした。土砂災害の発生件数は全国で300件以上に及んだ。7月には、静岡県熱海市伊豆山地区で土石流が発生。自然災害に詳しい立命館大学特任教授・高橋学氏によると「災害の被害を少なくするためには、まず自分がどういった場所に住んでいるのか、ハザードマップをよく見ておいてほしい」と話す。また、土砂災害は熱海にかぎらず、東京でも発生する可能性もあり、東京の山の手には、急な坂などがあり、それらは火山灰で形成された関東ローム層の上にあり、大雨が降ると崩れやすい」という。



東京都建設局によると、東京23区内には、実に1011カ所もの土砂災害警戒地域があるという。現在はこのような坂などは、コンクリートやアスファルトにおおわれていて、しっかりした土地のように見えるが、集中して雨が降ったりすると、染み込んで一気に崩れる可能性も考えられるという。



東京でも発生する可能性がある土砂災害。
立命館大学特任教授・高橋学氏がその問題点を解説!

■いつ起こってもおかしくない地震。
 災害から身を守るためのハザードマップ、その有効活用法とは?


今後30年以内に高い確率で発生するといわれている南海トラフ地震。ユーラシアプレートの下に、フィリピン海プレートが、沈み込む際に蓄積されるひずみによって発生するという。内閣府によると、静岡県から宮崎県にかけての一部で震度7となる可能性もあるという。また、東海地方が大きく被災した場合、最大で死者約32万3000人が想定されているという。




フィリピン海プレートが北米プレートに沈み込むひずみによって起こる可能性があるのが、首都直下地震。予想されている被害として、耐震化されていない家屋やビルの多数が倒壊。さらに都心部周辺に広がる木造住宅密集地域での火災の多発と延焼するという。首都圏で最大震度7の「首都直下地震」が発生する確率は、今後30年以内に70%程度と言われているが…



今後30年以内に起こる可能性があるといわれる
南海トラフ地震・首都直下型地震。
自然災害から身を守るために必要なこととは!


  • <ゲスト>   ※五十音順
  • 東国原英夫   
  • クレイ勇輝   アーティスト
  • トラウデン直美   
  • 森 朗     気象予報士

  • ※リモート出演
  • 高橋 学    立命館大学 特任教授


  • ※敬称略