佐野勇斗「勇気づけられる公演を」
2019/10/17
俳優の佐野勇斗(はやと・21)らが17日、東京・中野区のなかのZERO大ホールで行われたアクションスペクタクル時代劇「里見八犬伝」(深作健太演出)の初日公演を前に公開通し稽古&囲み会見に出席した。
曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」が原作。「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」八つの不思議な玉を持つ八犬士が、この世の滅亡をたくらむ悪霊集団に勇猛果敢に立ち向かう冒険活劇。キャストを入れ替え、2年ぶり4回目の上演となる。
佐野は、剣の達人で犬士として生きていく主人公・犬塚信乃を演じる。2度目の舞台出演にして、初主演。「初めての座長を務めさせてもらい、しかも殺陣も初めてで、初めてづくしで正直すごく不安だったんですけど、たくさんのキャストさん、スタッフさんに支えてもらって、舞台ってこんなに楽しんだと思って初日を迎えることができました」とすがすがしい表情で語った。本番を数時間後に控え「みんなで頑張ったこの1カ月が伝われば」と意気込んだ。
本来、初日は今月14日、「南総里見八犬伝」の発祥の地として知られる千葉・館山の公演を予定していたが、台風19号の影響で中止。図らずもこの日の東京公演が初日になった。「本番前に館山に足を運ばせてもらったんです。地元の皆さんは『里見八犬伝』をとても誇りに思っていて、その皆さんに見てもらいたいなと思って頑張っていたので、とても残念で悔しい思いでいっぱいです」とも。しかし、「館山だけに限らず台風の被害を受けたところはたくさんあるので、僕らが全国を回らせていただいて、勇気づけられる公演をできれば」と思いを新たにしていた。
同所で21日まで。他、大阪、福岡、愛知、東京・明治座で順次上演。